高齢化で増加中!?

最近、相続の現場で、少し気になる変化があります。
それは 「相続人の高齢化」 です。
平均寿命が延びたことも理由の一つですが、
実は、もう一つ大きな背景があります。
相続人が高齢化する背景とは?
近年、次のようなケースが増えています。
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被相続人が独身だった
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子どもがいないため、兄弟姉妹が相続人になった
この場合、
被相続人が高齢 → 相続人も高齢
という構図になりがちです。
そして、そこで立ちはだかるのが——
「認知症」という問題です。
認知症の相続人がいると起こりやすい4つの問題
相続人の中に認知症の方がいる場合、次のような問題が生じる可能性があります。
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遺産分割協議ができない
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二次相続対策が難しくなる
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不動産の売却・活用がしにくくなる
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相続放棄にも手間とリスクがかかる
その前に、少しだけ法律のお話をします。
「意思能力」がないと、手続きは無効になる?
法律上、契約や遺産分割協議などの「法律行為」を行うには、
本人に 「意思能力」 が必要です。
意思能力とは、
自分の行為によってどのような権利・義務が生じるかを理解し、判断できる能力
をいいます。
認知症でも初期段階であれば意思能力が認められるケースもありますが、
ご家族が「大丈夫だと思う」と判断しても、
後から無効とされるリスクがあります。
まずは、医師の診断を受け、
意思能力の有無を客観的に確認することが重要です。
意思能力がない場合は「成年後見制度」
医師の診断などにより意思能力がないと判断された場合、
成年後見制度を利用することになります。
成年後見制度には、大きく分けて2種類があります。
任意後見人
元気なうちに、
「将来、認知症になったらこの人にお願いしたい」
とあらかじめ決めておく制度です。
法定後見人
すでに意思能力がない場合に、
家庭裁判所へ申立てを行い、選任してもらう制度です。
※相続人同士の利害が対立する場合には、
特別代理人 の選任が必要になることもあります。
【問題①】遺産分割協議ができない
遺言書がない場合、
相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。
しかし、認知症の相続人がいると、
すぐに協議を進めることができません。
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医師の診断書の取得
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家庭裁判所での手続き
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後見人・特別代理人の選任
これらには、相当な時間がかかります。
【問題②】二次相続対策がしにくい
配偶者が認知症で法定後見人が付いた場合、
後見人は「本人に不利になる協議」を行えません。
そのため、
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配偶者の相続分を調整して二次相続に備える
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小規模宅地等の特例を最大限活用する
といった 柔軟な相続対策が難しくなる ことがあります。
【問題③】不動産が売れない・動かせない
不動産が共有状態の場合、
売却には相続人全員の同意が必要です。
認知症の相続人がいる場合は、さらにハードルが上がります。
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本人が居住している不動産 → 家庭裁判所の許可が必要
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賃貸不動産でも、建替え・売却は慎重な判断が必要
結果として、
不動産の売却や有効活用が極めて難しくなる ケースも少なくありません。
【問題④】相続放棄にも時間とリスクがある
すでに後見人が選任されている場合、
原則として、家庭裁判所の許可なく相続放棄の申立ては可能です。
ただし、
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相続放棄が「本人に不利益」と判断されると、後見人が解任されるリスク
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後見人未選任の場合、放棄までに時間がかかる
など、実務上は 慎重な判断と専門家の助言が不可欠 です。
成年後見制度の「意外な盲点」
遺産分割が終わっても、
成年後見制度はすぐに終了できるとは限りません。
その結果、
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後見人への報酬が継続的に発生
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定期的な報告・書類提出が必要
「想像以上に負担が重い」と感じるご家族も多いのが実情です。
まとめ|認知症になる前の「準備」が大切
認知症になると、
本人だけでなく、ご家族も多くの制約を受けることになります。
だからこそ、元気なうちに終活を始めることをお勧めします。
